週末野営の記録

備忘録として色々書いていきます。

野営【後編】雪はふりつむ

https://yumewa.hatenablog.com/entry/2024/01/07/113309の続きとなります。

無事自宅までの往復(1時間ぐらい)を終え、設営完了。

なぜ忘れものをしたかというと……。

このテント、どうやっても収納袋に入らないんです。

軽量コンパクトを謳って山岳ニーズにアピールしてるんでしょうけど(商品説明には重量1キログラムちょいとありますが、それは本体のものらしく、ポール・フライ・グランドシート含めたら2kg以上の実測値)

、そのあおりを受けて収納袋もキッツキツ。

どうにか本体は押し込めますが、フライが絶対入らない!

なので、インナーとフライを分けて保管→フライの入った袋のみを積み込むという流れでした。

ベルトで一緒にくくっておきますか。

 

ちなみに私のテントのすぐ左側に、お隣さんグループの女性がワンポールテントを張ってます。

2mぐらい離れたところに。

私の寝言がうるさかったらすみません(妻曰く、私は起きてるかの如く、しかも大声で寝言を言うらしい)。

時折ちらちらと小雪が舞っています。

雨よりいいかってことで焚き火開始。 

燃やせ燃やせーっ!

相棒くんはキャンプデビューして、今回が4回目。

随所に工夫が見られます。

ランタンスタンドは私と同じように三脚を使用。

他の趣味で物欲のままに買い漁り、モノが増えすぎたのでキャンプ方面はゆっくりしていくとのこと。

それでええんやで。

若者である彼に私が進呈したもの

シュラフモンベル

・ステンレスクッカー

・ステンレスシエラカップ

・カトラリー一式

別の仲間が

・ヘリノックスのチェア

・チタンマグカップ

・インフレーターマット

と。

テントだけは自分の好きなん買いなさいと。

薪は7kgほど用意しましたが、寒そうなのでたくさん消費するだろうと、周辺を歩き、その後車で走り回って薪の採集をしました。

様々な種類と太さの木が集まり明日の昼まで持ちそうです。

やはりある程度身体を動かすことが寒さ対策になります。相棒くんには木を切る作業をお願いしました。

「こうでもしないと腹が減らないからなぁ」と彼の言。

まぁそうですね。

体温維持のためには小鳥族であれと予め伝えていたので、ビスケットやら何やら2人ともたくさん用意してたので。

 

さて昼食。

スキレット+オリーブオイル+サラダチキン(2パック)を一口サイズに切ったもの+パスタ用ペペロンチーノの素。

油が爆ぜるのを防ぐため、オリーブオイルとチキンは最初から投入しました。

サラダチキンを選んだのは焼き加減を気にしなくていいのと、ヘルシーな食べ物ってイメージなのに、油まみれにして堕天使になってもらう……というコンセプト。

 

美味い!

 

こりゃ美味い。

寒い時はニンニクと唐辛子と油。

体温が上がるのを実感出来ます。

ハンギングラック(邪神召喚儀式のモニュメント)を作ろうとして「これでいいんじゃね?」と妥協したモノ。

枝を3本組み合わせただけ。

これはこれで使い勝手が良く、テーブル不要になりました。

邪神召喚儀式のモニュメントっぽさも多少あります。

想像してみてください。

あなたは山の中の細道を歩いています。

ふと気がつくとこれが道の横、藪の中にひとつ。

先に進むとまたひとつ。

またひとつ。

気がつくとこれに囲まれてる……という光景を。

え?怖くないですか?

わかりました。次回はもっと工夫を凝らしてみます。

すみません、私は、白石晃士監督作品のファンなんです(『ノロイ』と『カルト』がお勧め)。

 

冗談はさておき、これに引っ掛けたのは以下のもの。

・シエラカップ

・大きなシエラカップ(ユニフレームのアレ、なんて名前かわからないのです。廃版なんで)

・シエラカップリッド

・ケトル

・飯盒

・小型ウォータージャグ

・メッシュポーチその1(カトラリー)

・メッシュポーチその2(調味料ボトル他)

・透明ポーチ(キッチンペーパー)

・ダブルマグ

・ランタン

・ごみ袋

・薪を挟むトング

テーブルがスッキリします。ほんと便利。

ハンギングラックの形にしなくても、何がどこにあるかは一目でわかるので、今後はこれでいいや。

ペグでアンカーとってるのは、3〜5mの風が吹いていたから。

他のキャンパーさん達も色々なものを飛ばされてました。

そして。

私は目の前で噂に聞く「ヘリノックスが焚き火にダイブする」というのを見たんです。

相棒くんがちょっと席を立った隙にブワッと。

都市伝説じゃなかったんだ。

すぐにレスキューしたのでダメージはありませんでしたが……。

椅子、リフレクター、風で飛ばされそうなものは全てアンカーで固定。

空模様も怪しく、天気予報の『快晴』は外れそうです。

 

それにしても良き眺め。

公営の無料キャンプ場としては県内最高ではないでしょうか。

人気なのも頷けます。

しかも地元の方による見回りもあり、セキュリティ面でもポイント高し。

見渡すとディキャンプする人が予想以上に多い。

大抵は男性1人か2人組。

独りの時間を楽しむために来ているのでしょう。

暗くなってきたので必要なもの以外はテントの中へ。

焚き火の本領発揮。

直火に近づけるように薪を立体的に置いて

燃やせ!

燃えろ!

嗚呼暖かい。

周囲を見渡すと、他のキャンパーさん達は焚き火をやめて皆テントに入ってしましいました。

どうやら焚き火好きは我々だけみたいです。

 

夕飯はおでんにご飯を入れたもの。楽でいいんですよ。七味入れすぎて咽せましたけど。

 

迷える相棒くんとたくさんの話。

焚き火を見つめていると、彼も饒舌になるんです。

今回はお勧めの本を何冊か教えてもらいました。

彼はアマチュア小説家の女子と親交があり、その伝手で小説を書く女子の知り合いが増えつつあるとのこと。

また彼は持病があって通院してて、担当医と仲良し。その担当医から勧められたり借りた本も色々読んでいて興味深いラインナップを教えてくれました。

ありがたや。

それと彼の中学時代のトラウマ。

まぁ高校生ぐらいまでは世間=家庭+学校なので色々と視野が狭くなりがちなのは仕方ないことです。

私もそうでしたし。

お隣さんも酒が入って楽しそうに話をしていてこちらも気兼ねなく話ができます。

21時に我々は就寝。 

湯たんぽ最高。

すぐに眠りに落ちました。

 

…………1時に目が覚めると、お隣りさんはまだまだ宴会の真っ最中。

ほあーお元気ですね(彼らは若者ではない)。

楽しそうな話し声は良い子守唄。

再び眠りに落ちます。

5時に目覚めました。

カラスがしきりに鳴いてます。

ぬるくなった湯たんぽの再起動(中の湯を温め直し)をして余ったお湯でジャガイモスープ。

ん?

フライを開けようとしたら雪が?

ありゃ真っ白。

ずっと快晴の予報だったんですがねぇ。

ちなみに相棒くんは寒かったそうです。

スリーシーズンシュラフにインナーを入れていたものの、着ていたのはフリースの下にコットンのトレーナー。

そりゃ寒いわ。

年末のキャンプが暖かかったもんだから(日中15度でしたもんね)油断したと。しかも温暖な地域。

ここは山間部だし、予想最低気温はマイナス2度って予報見とらんかったんかーい。

(しかも事前に湯たんぽいいよと伝えたら『着込むから大丈夫ですよ』って……)

若さゆえの過ちですな。

 

雨と違って雪は、払ってしまえばいいので、乾かすのは楽でした。

 

朝食は卵焼きにペペロンチーノを混ぜるだけ。

飯盒の蓋がフライパン。

飯盒本体でご飯パック2つとハンバーグを湯煎。

もうこれ飯盒だけでいいのでは?

 

美味い(他に語彙は無いのか?)。

それならば……虚無!

パックご飯は書いてある通りに15分湯煎したのに消しゴム食感でした。

ぐぬぬ

 

食べると寒さが平気になります。

寒い時は常にカロリー補給が大切。

薪は全て燃やし尽くし、全て白い灰と成り果てました。メッシュ焚き火台は炭が残りません。

わかったのは薪に関して余裕を見て10kgは必要なこと。

水は防火用を除いたら4ℓで足りること。

 

そして撤収中に私は20年以上信じていたことがガラガラと足元から崩れていく思いをしました。

自分のシュラフ、イスカのアルファライト500 だとずっと思ってました。今の今まで。

ええ。

しかし。

シュラフ本体をよく見ると「アルファライト700」というタグが。

現行モデルの700Xを調べてみると使用最低気温がマイナス6度。

そりゃぁ暖かいわけですよね。マイナス3度とか余裕じゃありませんか。

私が寒さに強くなったわけではなく、シュラフのおかげだったとは。

通りで同クラス(だと思っていた)のモンベル・スーパーバロウバッグ#4に比べて暖かいと思うはずです。

モンベルさん、ごめんなさい。

 

他のキャンパーさんは撤収終えて、残ってるのは我々だけ。ゆっくり片付けをしていきます。

 

 

焚き火といつもは話せない突っ込んだ話。

これが野営(デュオ)の楽しさだとしみじみ思いました。

いつもと違って無料キャンプ場、しかも近くに他のキャンパーさんがいる状況でしたが、

これはこれで楽しめました。

 

今回は特にオチがありませんが、いざ帰ろうとした時相棒くんが「猫のフンみたいな匂いがする!」。

そう言えば野良猫らしきニャンコが3匹ウロウロしてましたね、彼の車の下を。

前回はカメムシにやられた彼。

https://yumewa.hatenablog.com/entry/2023/11/23/134938

 

やばい。